Eternal cage 第二章 歪み、映すもの 歪み、映すもの 2 「失礼致しますぞ」 数名の神官を従えて表れたのは、記憶に違わずふてぶてしい男だった。歩くたびにたっぷりと蓄えた腹の肉が揺れ、太い指には幾重にも重ね付けされた指輪が光る。聖職者として見苦しいとしか言えない出で立ちである。彼はそれなりに有力な貴... 2020.09.13 Eternal cage 第二章 歪み、映すもの
Eternal cage 第二章 歪み、映すもの 歪み、映すもの 1 ルーナを出立した一行の旅路は、極めて順調なものだった。天候にも恵まれ、これといって厄介事もなく、次の目的地にも恙無く到着することができた。 ――だというのに、なぜこんなに気を揉まなくてはいけないのだろうか。前方を歩く少女と精霊の様子を見ては... 2020.09.12 Eternal cage 第二章 歪み、映すもの